#bloom op.10

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     「ほんとうに、とてもいい匂いがするのね」

     

     「そうだろう? さるすべりの花は樹の高いところに咲くから、どんな匂いがするのか知らない人が多い。こんなに甘い匂いがするなんてね。大バーバは、リンデン、いや……菩提樹の油はこんな匂いがするのよ、っていっていたっけ」

     ミレイちゃんは窓に近づきました。数えきれないほどたくさんのさるすべりの花が、手の届くところにあります。そして、その花は、この『館』を焼きつくそうとしているかのように、みごとに赤く咲き誇っていたのでした。

     

    高橋源一郎・著『ゆっくりおやすみ、樹の下で』

     

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     さるすべりの花は長く楽しめることで庭木としてよく植栽されます。

     我が家の庭にもありましたが、除染で伐られてしまいました。

     

     仲田種苗園の農場にも、さるすべりは植栽しており、まだまだ咲き続けております。

     

     

     沢田農場の近くに百日紅公園があります。

     

    百日紅公園内の忠魂碑

     

     

     真っ赤な、さるすべりの花の写真は、百日紅公園からのものです。

     

    百日紅公園のさるすべりの古木とみられたもの。

     

     

    『太子樹下禅那之図』

    村上華岳

     

     

    彼岸花、曼珠沙華が咲きました。

     

     


    #bloom op.09

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      とうにこの花の季節は過ぎてしまったのですが、宮澤賢治さんの誕生日が8月なので。

       

       

      『ソリア・モリア城 』

      テオドール・キッテルセン

       

      ・・・・・

       

      (これがお前の世界なのだよ、お前に丁度あたり前の世界なのだよ。それよりもっとほんとうはこれがお前の中の景色なのだよ。)

       

       

      ・・・・・

       

      (そうです。そうです。そうですとも。いかにも私の景色です。私なのです。だから仕方がないのです。)

       

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      諒安はそのくろもじの枝にとりついてのぼりました。くろもじはかすかな匂を霧に送り霧は俄かに乳いろの柔らかなやさしいものを諒安によこしました。

       

      ・・・・・

       

       

      諒安は眼を疑いました。そのいちめんの山谷の刻みにいちめんまっ白にマグノリアの木の花が咲いているのでした。その日のあたるところは銀と見え陰になるところは雪のきれと思われたのです。

       

      ・・・・・
       

       

      (けわしくも刻むこころの峯々に いま咲きそむるマグノリアかも。)斯う云う声がどこからかはっきり聞えて来ました。

       

       

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      「・・・・・マグノリアの木は寂静です。あの花びらは天の山羊の乳よりしめやかです。あのかおりは覚者たちの尊い偈を人に送ります。」

       

       

      「・・・・・それはマグノリアの木にもあらわれ、けわしい峯のつめたい巌にもあらわれ、谷の暗い密林もこの河がずうっと流れて行って氾濫をするあたりの度々の革命や饑饉や疫病やみんな覚者の善です。けれどもここではマグノリアの木が覚者の善でまた私どもの善です。」

      宮澤賢治・著『マグノリアの木』

       

       

      ※写真のマグノリアは仲田種苗園の圃場にあるものです。※

       

       


      #bloom op.08

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      お待たせいたしました。

       

       庭木で(未だに不思議ですが)絶大な人気を誇る、あの『アオダモ』の花・・・・・です。

       

       図鑑で花は調べてはいましたが、本物の花を見るのは、実は初めてです。

       

       花が咲く前から、ぶっちゃけて言いますが、アオダモという木の存在自体に、何一つとして魅力を感じない木です。

      (こんなこと書いたら、明日か今月で解雇されるかも。)

       

       

       それでも、言わせてください

       

       20年、山仕事をしてきて、花も木肌も、まったく記憶に残っていない樹木です。

       

       でも、山から採集すると、これでもか、というぐらいに有り余るほどある、ありふれた木。

      (バットとして使われる木であるぐらいは、本で読み知ってはいましたが、用材として市場へ納品したことも注文もない)

       

       そんなアオダモを庭木として着目した方には、それなりの敬意を払いますが、それを右ならえで、盲目的に、植栽したり、植栽させようとする(これでは戦後の営林署のスギとヒノキの拡大造林と同じではないか)、そして、こぞって誰もがアオダモに対し、何一つとして疑問を持たず(これは国民性だろうけれど・・・)、またアオダモに不必要な付加価値をつけたのに(お酒で言うと『百年の孤独』とか『泉川(飛露喜の酒蔵)』みたいに)、素人ながら憤りを感じます。

      (どれも美味しいけれど、地元では、上乗せなしの金額で買えるのに、という例えです)

      (マジで解雇されるって)

       

       

       

       まったく何の罪のないアオダモには悪いけれど、僕にとっては、そんな第一印象のアオダモ。

       

       

       でも、花が咲いたら、今までのアオダモへの、

      やや一方的で先入観ありまくりの、冷めた視線と気持ちが変わるかも、と花が咲くのを期待して楽しみにしておりました。

       

       

       そして、この度、念願が叶って咲いた花を、まじまじと、とくと良く眺めました。

       

       

       今の僕に出来うる最善策の中、iPhone 11 Proと、この日の為に身銭をきって購入した高価なカメラアプリ、そしてゴダールの映画から学んだような角度と、もっとも良く映る太陽光線の元で、たった3枚だけ撮影して(やっぱり、あまりにも撮る気になれない被写体だった)、その中で、たぶん、良く撮れた写真の中の1枚です。

       

       カメラにおさめようが、おさめなかろうが、その後のアオダモの印象についてはですね・・・・・。

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       まぁ、やっぱり、これと言って特に・・・・・・。

       

       それなりに今後も需要は続くんじゃないですかね・・・。たぶん。

       

       

       (GreenSnapアプリのアオダモの花言葉は胡散臭いです。根拠もないうえ、イメージも湧かないし)

       正直、言って、僕は自分の庭にアオダモを植えようとは思いません。(絶対に解雇。)

       

       

       そんなアオダモの真実の姿が気になる方は仲田種苗園の農場にお出ください。

       

       

       

       

       

       

       

       

       

      僕にとって楽しみな花が咲きました。

       

      シロヤシオです。

       

      花言葉は「愛の喜び」、「上品」。

       

       

       

      A Flower Is Not A Flower

       

      『花非花』・白居易

       

      ————

       

      花非花 霧非霧

       

      夜半來 天明去

       

      來如春夢幾多時

       

      去似朝雲無覓處

       

      ————


      花にして 花に非ず


      霧にして 霧に非ず


      夜半に來たりて 天明に去る


      來たること春夢の如く幾多の時ぞ


      去るは朝雲に似にて覓むる處 無し

       

       

      ————

       


      花のようであって 花ではない

       

      霧のようであって 霧ではない

       

      夜半にやって来て

       

      (その人)が来るときは春の夢のようで(はかなく)

      どれほどの時間になろうか(短いものだ)

       

       

      ————

       これは白居易さんの逢瀬の詩です。


      #bloom op.07

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        この世界の(さらにいくつもの)片隅に

         

        たんぽぽ


        #bloom op.06

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          #bloom op.05

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            Departures

             

            おくりびと

             


            #bloom op.04

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              経験の唄

               

               

               

               

               


              #bloom op.03

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                愛は花 君はその種

                 

                the rose


                #bloom op.02

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                ♯bloom op.01

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