堂を建てず伽藍を建てよ

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    『凱風快晴』

    葛飾北斎

     

    ———

     

     

    三十六たびも 百たびも

    画家はその山を描いた、

    つき離され、また引き寄せられながら

    (三十六たびも 百たびも)

     

    あの不可解な火山に迫ろうと、

    幸せを感じながら、期待にわななき、また途方にくれて———

     

    だが、輪郭をあたえられた画のなかの山は

    その壮麗さ とどまるところをしらなかった。

     

    来る日も来る日も山は千回もその姿を浮ばせた、

    夜ともなれば そのたぐいない姿を

    事もなげに ぬぎすてながら。

    どんな絵姿も 一瞬にして うち消し、

    その姿かたちの高まりゆくことは

    とりつくしまもなく 大きく 無心だ———

    そして突然 悟るところがあったのだ、

    山は画の中に神の顕現さながら、あらゆる矛盾を超えて、

    その秀麗の姿をあらわしたのだ。

     

    リルケ・著『新詩集 別巻』

     

    ———

     

     

    ———

     

     「人間ちゅうもんは土から生まれて土に返る。木も土に育って土に返るのや。建物だって土の上に建てるのや。土をわすれたら、人も木も塔もあらへん。土のありがたさを知らなんでは、ほんとの人間にも、立派な大工にもなれはせん」

    ということでした。このことを、かんでふくめるように、いってくれました。

     

     そのうちに、農学校の学科や実習になじみ、農学校に入ってよかったと思うようになりました。

    土壌学を教えられて、祖父の気持がわかるような気がして来ました。林業では大工に関係のあるスギやヒノキを育てる実習に興味がわきました。農学校へ行っておいたおかげで、あとでずいぶん役立ちました。祖父の言葉を、かみしめて味わえるようになったのは、自分の髪が薄くなりかけてからです。農学校の教育は、自分の体に血となり肉となっています。

     

    西岡常一 / 小原二郎・著『法隆寺を支えた木』

     

    ———

     

     祖父が宮大工の棟梁でした。

     

     工務店で働いていた時、西岡常一さんの本を、よく読みました。

     ありがちな話として、その工務店は、仕事の中身も職場環境も、理想と現実は違うということ、そして自分には大工という仕事は全く向いていないということもわかりました。

     

     自分の適性能力を知り、そこで得られたものは大きかったかなと思います。

     

     

     んで、またしても今回も、何を言いたいのかと申しますと、

     仲田種苗園に、さらに新しい仲間が加わりました。

     

    写真は北鎌倉の葉祥明美術館に咲いていたアンネのバラ

     

     

     またもや今回のブログを、より深く理解しようと思う為のお時間が、もしや、ございましたら、最初から、もう一度、読み返してみてください。

     

     

     写真は僕の故郷の波立海岸 弁天島

     

     

     今年の後半に入ってからの仲田種苗園では、設備の投資を含めて、資格取得等による職員の職務への意識向上を進めています(と思います)。

     

     

     

     そう、そうだった。

     

     そんな新しい仲間へ。

     

     

    野の花が

    やさしさのこころを

    おしえてくれた

     

    野のほとけが

    いのりのこころを

    おしえてくれた

    渡辺俊明

     

     

     

    ———

     

     ファン・ゴッホは・・・「正気」と「狂気」のむこうに、仕事があったのであり、仕事から脱落するなどということは、彼にはありえなかった。

     ロダンも、からだの調子がわるい時でも、仕事を手離さなかった。無数の紙片の上にうつくしい素描をえがき、プラトンを読み、彼の哲学を考えた。

     こういうふうに仕事と取っくむことが、教育でもなければ強制でもないということが、僕には、おぼろげながらわかる。(そうでなかったら疲れるはずだ。)

     これはむしろ純粋な喜びなのだ。他のことはすべてその足もとにも及ばないような、この一つのことには、自然な快感がある。

    ——1907年10月4日 リルケがクララに宛てた手紙より——

     

    ———


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